明日への扉|Synthesizer V 合唱カバー制作設定公開
Synthesizer V Studio 2 Pro を使用して制作した
「明日への扉」合唱カバーの最終ミックス設定を公開します。
本記事では確定している数値と設計方針のみ掲載しています。
Contents
動画視聴
完成動画はこちらです。
※本記事の設定は上記動画のミックスを基準に掲載しています。
制作環境
DAW
Studio One 7
ボーカル制作
Synthesizer V Studio 2 Pro
書き出し
48kHz / 24bit / WAV
編成
女声3部+ピアノ構成
| パート | 担当 | 役割 |
|---|---|---|
| Sop | 弦巻マキ | 主旋律 |
| Mezzo | 宮舞モカ | 和音核 |
| Alto | 桜乃そら | 空気層 |
| Piano | 打ち込み | 土台 |
音像設計コンセプト
Soprano:やわらかく光を差し込む存在
Mezzo:全体の輪郭をやさしく支える芯
Alto:ハーモニーを優しく包み込む空気層
Piano:足元から支えるあたたかな土台
Reverb:全体をふんわりと包み込む空間
各パートが前に出過ぎないよう設計し、
声同士が自然に溶け合う質感を重視しました。
音圧で押し出すのではなく、
空気の中にハーモニーが広がるような
柔らかい音像を目指しました。
Synthesizer V ボーカルスタイル設定
各パートの役割に合わせてスタイルをブレンドしています。
弦巻マキ(Alto)
Adult:60%
Breathy:25%
Whisper:15%
落ち着いた芯を基準に、
息感を加えることで包容感を強化。
宮舞モカ(Mezzo)
Soft:50%
Mellow:30%
Cool:20%
柔らかさを軸にしつつ、
わずかにCoolを混ぜて和音の輪郭を保持。
桜乃そら(Soprano)
Soft:50%
Adult:20%
Deep:30%
透明感を基調に、
Deepで奥行きを加えた設計。
フェーダーバランス
メロ基準
| Part | dB |
|---|---|
| Sop | -1.0 |
| Mezzo | -2.3 |
| Alto | -2.8 |
| Piano | +1.0 |

サビ補正後(Automation)
| Part | dB |
|---|---|
| Sop | -1.0 |
| Mezzo | -1.0 |
| Alto | -2.3 |
| Piano | +1.0 |
サビ埋もれ対策
ボリュームオートメーションで補正。
トラック分割は行わず、自然な変化量で調整しています。
Automationポイント
① サビ前
② サビ頭
③ サビ終わり
④ サビ後
補正量
| Part | 補正量 |
|---|---|
| Mezzo | +1.3 dB |
| Alto | +0.5 dB |
EQ設定
Soprano
LowCut:120Hz
350Hz:-2dB
7kHz:+2dB

Mezzo
LowCut:100Hz
280Hz:-2dB
5kHz:+1dB

Alto
LowCut:100Hz
400Hz:-1.5dB
8kHz:+1.5dB

Piano
70Hz以下Cut
250Hz:-2dB
3kHz:-1dB

リバーブ設定(Room)
FXパラメータ
| 項目 | 値 |
|---|---|
| PreDelay | 18 ms |
| Length | 1.55 s |
| Size | 4.2 m |
| Width | 0.95 |
| Height | 0.65 |
| Dampness | 38 % |

Send量
| Part | Send |
|---|---|
| Sop | -13.5 |
| Mezzo | -14.5 |
| Alto | -15 |
| Piano | -18 |
コンプレッサー
未使用。
合唱本来のダイナミクスと空気感を維持するため、
今回はコンプレッサー処理は行っていません。
Limiter設定
最終値
| 項目 | 値 |
|---|---|
| Mode | A |
| Threshold | -4.2 |
| Ceiling | -1.0 |
| TruePeak | ON |

ラウドネス設計
合唱カバーという特性上、
音圧よりも空気感とハーモニーの自然さを優先。
YouTubeラウドネス補正を考慮しつつ、
Integrated -14 LUFS前後を目標に設定しました。
結果として、
・補正耐性
・小音量再生成立
・ハモリ可聴性
のバランスが最も自然に感じられました。

再生環境チェック
複数環境で再生確認を実施。
特に車オーディオでは
中域バランスが顕著に変化します。
調整前はMezzoが埋もれていましたが、
Automation補正後は明瞭に確認可能となりました。
Sopranoの刺さりもなく、
長時間再生でも聴き疲れしない音像に収まりました。
Muteテスト
各パートの存在意義確認として
Muteテストを実施。
Mezzoをミュートした場合、
・サビの厚み低下
・和音密度減少
・感情表現の弱体化
が顕著に発生。
和音核としての役割が明確に確認でき、
音量バランスの妥当性を裏付ける結果となりました。
書き出し設定
WAV
24bit
48kHz
Stereo
Normalize OFF
まとめ
「明日への扉」合唱カバーにおける
最終ミックス設定を公開しました。
女声3部+ピアノ編成での
合唱ミックス設計例として
参考になれば幸いです。
